代表あいさつ

新明一星(臨床心理士・公認心理師・医科学博士)

私は、2011年から臨床活動を始め、精神科、神経内科、耳鼻咽喉科で治療されている方々のカウンセリングを行っています。現場に出て3年間は、精神科の病棟で勤務し、週5日、6、7人の方のカウンセリングを実施しました。うつ病、双極性障害、パニック障害、PTSDなど、薬物療法のみで回復しない症例を多数受け持ちました。私の勤務した病院は、心理療法が病院内で導入され始めた時期で、多くの精神科医、看護師が心理療法に興味を持ってくださり、薬物療法と心理療法をどう掛け合わせるか、日々ディスカッションを行ってきました。

現場に出て3年目からは、臨床研究にも携わり、強迫性障害、パーキンソン病のうつ、ジストニア、慢性頭痛、職場でのコミュニケーションなどの研究に参加しました。医療者に認知行動療法の研修やスーバービジョンなども、この頃から行うようになり、全国の医療者との交流も増え、心理療法の必要性と治療者の少なさを実感しました。このまま研究者としての道に進むか悩んだ時期でしたが、研究活動と両立できないことに葛藤しました。臨床(治療的なカウンセリング)を行いたい気持ちが強く、活動の主軸を臨床にすることを決断しました。現場に出て6年目頃の話です。

その後は神経内科に所属し、それに応じて耳鼻咽喉科で治療している発声障害の患者さんも多く対応するようになりました。不安やうつなどの精神症状が治療ターゲットですが、その背景には、家族問題、愛着、分離不安(親から自立する)が影響していることが多くありました。そこからは、精神症状を何らかのサイン(慢性的なストレス、それも自覚なく継続していることが多い)と捉え、患者さんの幸福度が上がることを目指してカウンセリングをしています。このように捉えると、良好な結果を得られると感じており、現在も探究を続けています。

2020年3月に9年間所属した国立精神・神経医療研究センターを辞し、TCBTカウンセリングオフィスで臨床活動を行っています。新型コロナウイルスにより見通しの立たない状況下ではありますが、これまで以上に臨床に集中することができています。強迫性障害、摂食障害、身体表現性障害の対応が増え、ご家族のご相談もこれまで以上に実施させていただいています。これまでの多くの患者さん、医療者の皆様との関わりで得た経験を大切にし、訪れる方の能力やペースに配慮した支援を行なっておりますので、気軽にご相談に訪れていただければと思います。

プロフィール

  • 臨床心理士、公認心理師、医科学博士
  • 1975年、横浜生まれ
  • Beck Institute, CBT for Depression and Anxiety Level I workshop 修了
  • 厚生労働省認知行動療法研修修了
  • 強迫症の曝露反応妨害法(論文)、パーキンソン病(神経難病)のうつ、不安に対する認知行動療法(論文)、ジストニア 、発声障害の会話療法の研究に従事
  • 特定非営利NPO法人 OCD-Japan スタッフ(TCBTは独立したオフィスです)
  • 武蔵野大学、山梨大学英和大学、人間総合科学大学にて非常勤講師
  • エレクトリックベース歴:18年

学歴・職歴

  • 新潟聖書学院(1997)
  • Temple University. 心理学部卒業 (2006)
  • 駿河台大学大学院 心理学研究科臨床心理学専攻修了 (2011)
  • 山梨大学大学院 医学工学教育総合部博士課程修了 (2015)
  • 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター (2013-2017)
  • TCBTカウンセリングオフィス(2018−)
  • 東京都公立学校スクールカウンセラー(2019−)

論文(英語)

  1. Kobayashi K, Sakamoto T, Kazushi M, Shinmei I, Mukai Y, Takahashi Y, Horikoshi M. A pilot study on efficacy and tolerability of cognitive behavioral therapy (CBT-FD) for Japanese patients with focal dystonia. Neurol Clin Neurosci. 2019;00:1–12.
  2. Kokubo N, Yokoi Y, Saitoh Y, Murata M, Maruo K, Takebayashi Y, Shinmei I, Yoshimoto S, Horikoshi M. A new device-aided cognitive function test, User eXperience-Trail Making Test (UX-TMT), sensitively detects neuropsychological performance in patients with dementia and Parkinson’s disease. BMC Psychiatry. 2018;18(1):220.
  3. Shinmei, I, Kanie, A, Kobayashi, Y, Nakayama, N, Takagishi, Y, Iijima, S, Takebayashi, Y, Horikoshi, M. Pilot study of exposure and response prevention for Japanese patients with obsessive-compulsive disorder. Journal of Obsessive-Compulsive and Related Disorders. 2017; 19: 26
  4. Kobayashi, Y, Matsunaga, H, Nakao, T, Kudo, Y, Sakakibara, E, Kanie, A, Nakayama, N, Shinmei, I, Horikoshi, M. The Japanese version of the Family Accommodation Scale for Obsessive-Compulsive Disorder: Psychometric properties and factor analysis. Journal of Obsessive-Compulsive and Related Disorders. 2017; 27: 33
  5. Watanabe, N, Furukawa, T. A, Horikoshi, M, Katsuki, F, Narisawa, T, Kumachi, M, Oe, Y, Shinmei, I, Noguchi, H, Hamazaki, K, Matsuoka, Y. A mindfulness-based stress management program and treatment with omega-3 fatty acids to maintain a healthy mental state in hospital nurses (Happy Nurse Project): study protocol for a randomized controlled trial. Trials. 2015;16:36.
  6. Somemura H, Sasaki N, Horikoshi M, Shinmei I, Nakamura S, Yamamoto M, Kimura R, Isojima M, Takano T, Tanaka K:Effects of Brief Communication Skills Training Workshop on Improving Worker’s Communication Behavior: A Randomized Controlled Traial, Jornal of Community Medicine & Health Education, 2015.5:6
  7. Shinmei, I, Kobayashi, K, Oe, Y, Takagishi, Y, Kanie, A, Ito, M, Takebayashi, Y, Murata, M, Horikoshi, M, Dobkin, R. D. Cognitive behavioral therapy for depression in Japanese Parkinson’s disease patients: a pilot study. Neuropsychiatric disease and treatment. 2016;12:1319-1331.
  8. Sasaki, N, Somemura, H, Nakamura, S, Yamamoto, M, Isojima, M, Shinmei, I, Horikoshi, M, Tanaka, K. Effects of Brief Communication Skills Training for Workers Based on the Principles of Cognitive Behavioral Therapy: A Randomized Controlled Trial. Journal of occupational and environmental medicine. 2017;59(1):61-66.

論文(日本語)

  1. 認知行動療法が現代医療で果たす役割. 大野裕, 堀越勝, 新明一星, 藤澤大介. 臨床心理学 第13巻第2号, 2013.
  2. うつ病パーフェクトガイド. 掘越勝, 新明一星. 調剤と情報. Vol.19, No.10, 2013.
  3. パーキンソン病の認知行動療法. 堀越勝, 新明一星. Progress in medicine 第2号. Vol.34 No.2, 2014.

書籍

  1. 対人援助のプロセスとスキル: 関係性を通した心の支援 Lawrence M. Brammer, Ginger MacDonald著. 堀越 勝・大江悠樹・新明一星・藤原健志 金子書房, 2011.
  2. 曖昧な喪失とトラウマからの回復 行方不明者家族へのケア. Loss, Trauma, and Resilience Pauline Boss. 中島聡美監訳. 誠信書房, 2015,
  3. 支持的精神療法. Introduction to supportive therapy, Arnold Winston. 医学書院, 大野裕監訳, 2015.
  4. 慢性疾患の認知行動療法 アドヒアランスとうつへのアプローチ セラピストガイド. Jeffery S. Gonzalez, Nafisseh Soroudi著, 堀越勝, 安藤哲也監訳. 共訳: 新明一星. 診断と治療社, 2015.
  5. 看護師・コメディカルのための医療心理学入門. 野口普子編著, 新明一星. 金剛出版, 2016.
  6. PTGの可能性と課題. 宅香菜子編著, 伊藤正哉, 中島聡美, 新明一星. 金子出版, 2016.
  7. やさしいパーキンソン病の自己管理. 村田美穂編著, 新明一星, 堀越勝. 医療ジャーナル社, 2017.
  8. 家族と取り組む強迫性障害克服ブック. 蟹江絢子, 小林由季, 工藤由香, 新明一星. 金子書房, 2017.
  9. 神経難病リハビリテーション100の叡智 (NanーReha). 寄本 恵輔. gene-books, 2018.

講演実績(一部抜粋)

  1. 国立精神・神経医療研究センターのCBT症例. 平成25年度CBT-H講演. 北海道, 2013
  2. こころを理解して元気を保つ. 甲州市役所 メンタルヘルス研修. 山梨, 2014.
  3. 相談員のメンタルヘルス. 消費相談員研修専門講座研修. 国民生活相談センター. 千葉, 2014.
  4. 相談者心理の理解と相談員のメンタルヘルス. 消費相談員研修. 国民生活相談センター. 大阪, 2014.
  5. 大声を出す、怒鳴るなどする相談者への対処法. 消費相談員研修. 国民生活相談センター. 東京, 2015.
  6. こころを理解して悩み上手になろう. 大河原町町役場. 宮城県, 2015.
  7. 複雑性悲嘆の理解とその対応. 大阪府こころの健康総合センター. 大阪, 2015.
  8. 我慢しない!人間関係 ~コミュニケーションのコツ~. 文京区区役所. 東京, 2015.
  9. 強迫性障害を弱める家族の対応ポイント.大阪市立中央会館. 大阪, 2016.
  10. 子供の悲嘆について〜大切な人を失った子供への対応と働きかけについて〜. 埼玉県立精神保健福祉センター. 埼玉県, 2016.
  11. 対抗困難な事例への対応. 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター. 東京, 2016.
  12. メンタルヘルスケアと認知行動療法~ストレスと上手に付き合おう~(自殺対策講演会). 稲沢市勤労福祉会館. 愛知県, 2017.
  13. 自分も人も上手にケアしよう. 長浜市役所. 滋賀, 2017.
  14. 引きこもる家族との関わり方. 志木市健康増進センター. 埼玉, 2017.
  15. 行動医学. 心身健康倶楽部(パーソナルトレーニングジム). 東京, 2017.
  16. 相談員のメンタルヘルス. 栃木県消費生活相談員研修. 栃木, 2017.
  17. 多重債務問題に伴うメンタルヘルスの問題. 国民生活相談センター. 神奈川, 2017.
  18. メンタルヘルスと認知行動療法 ~こころに寄り添う対話術~. 稲沢市勤労福祉会館. 愛知県, 2018.
  19. 対応困難者に対するポイント-消費者心理を理解する. 国民生活相談センター. 神奈川, 2018.
  20. 消費者行政職員研修 職員講座. 国民生活相談センター. 徳島, 2018.
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