強迫性障害の治療がうまくいかない理由

強迫性障害とは?
強迫性障害の治療がうまくいかない理由
強迫性障害の治療
強迫性障害の再発を防ぐために

強迫性障害の治療はある程度確立されていると言えます。SSRI、認知行動療法の知見は多く、効果も高いとされています。回復の過程には、これまでの習慣を変えるプロセスが生じます。いかなる治療であっても、これらの事柄は必要になります。逆にいうと、自然に治るということはあまりありません。強迫性障害は、安心やしっくり感を得るための行動が拡大し、習慣化した状態です。これらを変えることは、基本的に楽ではありません。治療を懸念することは当然で、この葛藤を解決することも治療の一環です。葛藤を乗り越えていくと、自由な生活が戻ってきます。

治療を懸念する理由 回復された方の特徴
治る気がしない
曝露療法をやりたくない
家族は症状を理解してくれない
治療したが辛すぎてやめたことがある
強迫行為をしない時間、環境を作ることに成功した
強迫行為をしないことで生活が楽に感じた
症状を理解してくれる人との繋がりができた
家族が治療に協力してくれた

治療を開始できない、継続できないという相談をよく受けます。強迫性障害の治療は、発達障害、愛着障害、心的外傷、未解決な親子間の葛藤を考慮する必要があります。心的外傷に関しては、PTSDの診断を満たすほど重篤でないことが多いように思います。繰り返しや儀式的行動には、基本的に不安を軽減する効果があります。当初は葛藤や緊張を減らすためだったのが、いつの間にか複雑、長時間になってしまうのです。何らかのストレスによって、不安が拡大して制御不能に陥るケースもあります。認知行動療法においては、下の表のような治療過程を辿ります。治療がどの時点でうまくいかなくなったのかを知り、問題を分析しましょう。

未治療の段階 本人 症状の悪化要因を知る
無力感、絶望感を軽減する
家族 巻き込まれを明らかにする
巻き込まれによる疲弊、怒りを軽減する
治療段階 本人 不安を軽減する儀式を明らかにする
儀式をせず、不安を感じる練習をする
家族 巻き込まれを少しずつやめていく
変化への抵抗、不安に対処していく
維持段階 本人 儀式をしない生活を維持する
自分らしい人生を再設計する
家族 儀式のない日常生活を励ます
本人同様、自分らしい人生を再設計する

治療を始めたけれど、うまくいかない場合、治療の進め方がその人にあっていません。それには、いくつかの要因があります。当てはまるものがないかチェックしてみてください。

治療開始できない

  • いつが自然に治ると考えていないか
  • 完璧に治そうとしていないか

治療の効果がない

  • 儀式をせずに、不安・不快感を感じる練習ができているか
  • 自分の努力を過小評価していないか
  • 回復したいけれど、したくないという葛藤がないか

治療が辛すぎる

  • 治療者にその旨話せているか
  • 課題設定が難しすぎていないか
  • 回復後の生活に対する不安が大きすぎないか
  • バーンアウトしていないか

強迫性障害以外の問題が並存している

  • 睡眠障害
  • 抑うつ
  • 薬物依存・アルコール依存
  • トラウマ・喪失体験
  • 対人関係問題(過度な我慢、衝突)
  • 環境(儀式・強迫行為が実行できる環境)
  • 失感情症(自分の感情がわからない)
  • 愛着障害

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