強迫性障害、病院には行った方が良い?

強迫性障害

強迫性障害と言える状態になっても、必要な支援に辿り着かないことは少なくない。時間の経過と共に、確認や洗浄(形はさまざまでこの限りではない)が長時間化、複雑化し、家族との衝突や日常生活への支障を経験して、意を決して支援を求める方もいると思う。強迫行為が開始されてから、数年から10年以上経過しやすいことも言われている。その理由もさまざまで、当初は問題だと思っていなかった、相談先がなかった、何とか自分だけで完結できていていたという話を聞くことが多い。

家族が強迫性障害と思わしき状態にあるが、受診を勧めても拒否されることもよくある。こういった問いかけ自体が、本人にとっては否定や拒絶に受け取られてしまうと、関係も症状を悪くなる一方である。最初の相談先は、精神科、心療内科などの医療機関になることが多いが、薬物療法に対して、否定的な見解を持つ人もいる。私は薬物療法は専門外であるが、心理療法よりは時間も費用の少なくて済み、効果を得られるケースは確実にあるため、まずは試していただきたいと思う。

専門の治療機関を探す人もいるが、近隣に見当たらなければ、まずは孤立しないこと、必要であれば薬物療法、そして強迫性障害について学んでいただきたい。TCBTでも動画を多数作成している。強迫性障害は習慣の病気であるため、罹病期間が長い、または強迫行為を行いたい衝動が強い場合、習慣を変える取り組みが必要になるケースが多い。よくある問題は、不安を減らした方が良いと考えて、強迫行為が増えているケースと、強迫行為を一時的に削減して、後にリバウンドして悪化するケースである。

強迫行為を制止すると激しい衝突が生じるため、家族は強迫行為の手伝いをせざるを得なくなることがあるが、これが症状を複雑化させることもある。強度の高い曝露療法(強迫行為をせずに不安を感じ、不安耐性を高める行動療法)を行い、その後の強迫行為を止められずに症状が悪化することも多々ある。基本的に、初めはゆっくりのペースで、感触を確かめながらやる方がよいと私は思う。費用対効果の問題は確かにあるし、短期間の行動療法の研究報告もあるのだが、全ての人に適応になるとは思えない。

というわけで、受診はなるべく早めに、少なくとも、情報は増えてきている昨今なので、強迫性障害について学んでいただき、知識を深めていただくこと、悪化要因を知っていただくことが、長引かせないポイントだと考えている。

文:新明一星

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