SPACEプログラム

SPACEとは、Supportive Parenting for Anxious Childhood Emotionsの略で、不安症や強迫症の問題を抱えるお子様の回復のために、親が取り組む治療プログラムです。SPACEは、イエール大学チャイルドリサーチセンターのエリ・レボウィッツ博士によって開発され、科学的に有効性が確認されています。

こんなことはありませんか?

除菌、入浴の要求に応じる(本人が訴える前に行う)、苦手な言葉や数字を言わない(使わない)、洗浄や確認への立ち会い、不安や強迫観念についての話を長時間聞く、儀式、強迫行為の邪魔をしない、外出に同行する、繰り返しの質問に応じる

対象となる方

SPACEは、不安症や強迫症(強迫性障害)のお子様(小学生から大学生)の治療を目的としています。お子様がSPACEのセッションに参加する必要はありませんが、目的はお子様の不安症、強迫症の治療です。SPACEプログラムにより、お子様の不安が減り、生活機能が向上します。

SPACEで治療が可能なこと

不安が強くなり、生活に支障を来しているお子様の家族が対象です。具体的には、分離不安、社交不安、全般性不安、恐怖症、パニック症(障害)と広場恐怖、選択性緘黙症、強迫症(強迫性障害)などに対応できます。お子様の不安が強くなると、家族の不安やストレスも強くなっていきます。お互いの不安やストレスが連鎖し、結果的に上記のような不安がエスカレートしていくのを食い止めることが治療になり得ます。

SPACEの内容

実際にスペースで行う内容は、①SPACE を始めるための準備、②目標とする問題の選択と子への説明の準備、③巻き込まれを把握する、④対応の計画を立てる、⑤巻き込まれを減らす、⑥目標を発展させていく、⑦さらなる目標を設定する、⑧まとめになります。特にご家族が対応に苦慮される、①深刻な破壊的行動への対処、②自傷や自殺への対処法、③支援者との連携家族間の連携についても検討し、お子様の不安の軽減を目指します。50分の家族カウンセリングを12回お受けいただくプログラムになります。対面、オンライン(zoom、skypeなど)で実施可能です。

臨床心理士からのコメント

お子様が強迫症、不安症を始めとした強い不安を訴える時、多くのご家族は戸惑いを感じつつ、さまざまな手を尽くしてこの不安を鎮めようと思われることと思います。ただ、どのように手を尽くしても不安が収まらなかったり、逆に不安の悪化が続いたりすると、多くのご家族が途方に暮れるような気持ちになられます。ご家族が長い期間、このような状態に耐えたり、お子様が治療や支援を望まなために、うつ手がなく過ごしているケースが少なくありません。SPACEプログラムでは、不安がどのように強まり、家族関係がどのように不安の増悪に関連するかを学んでいただき、回復に至ったご家族が行っている取り組みを取り入れていただけるような内容になっています。ぜひ、ご興味を持たれた際には、気軽にお問い合わせをくださいますようお願いいたします。

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