代表者紹介

新明一星(しんめいいっせい)

  • 臨床心理士、公認心理師、医科学博士
  • 1975年、横浜出身     
  • Beck Institute, CBT for Depression and Anxiety Level I workshop 修了
  • Anna Freud Centre, Mentalization-Based Treatment Basic Training 修了
  • Supportive Parenting for Anxious Childhood Emotions(SPACE)Workshop 修了
  • 厚生労働省認知行動療法研修 修了
  • 特定非営利NPO法人 OCD-Japan スタッフ
  • 武蔵野大学、山梨英和大学にて非常勤講師
  • 下北沢聖書教会会員(プロテスタント)

学歴・職歴

  • 新潟聖書学院(1997)
  • Temple University. Psychological study’s major 修了 (2006)
  • 駿河台大学大学院 心理学研究科臨床心理学専攻修了 (2011)
  • 山梨大学大学院 医学工学教育総合部博士課程修了 (2015)
  • 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター (2013-2017)
  • 国立精神・神経医療研究センター 脳神経内科 (2018-2020)
  • TCBTカウンセリングオフィス(2018−)
  • 東京都公立学校スクールカウンセラー(2019−)

代表あいさつ

私は、コピーライターの父と専業主婦の母に育てられました。当時の私は、自分が何をしたいのかがよくわからず、周囲の勧めに従って進路を決めていきました。高卒後はキリスト教の神学校に行き、23歳から米国に留学しました。とても恵まれた環境であったのにも関わらず、私は大学生活を続ける意欲がなく、中退するに至ります。その時期に、母が突然他界したこともありましたが、今思うと努力できない自分から逃れたかったのだと思います。その後は、何も展望もないまま、フリーター生活を送っていました。一つの転機になったのは、26歳の時でした。慕っていた恩師に、「今の君を見ていると悲しい、せっかく能力があるのに」と言われた時に、突き放されたような、認めてもらったような気持ちになりました。そこから、「このまま人生を終ってはいけないのではないか?」と思うようになっていきました。この時から、私は少しづつ努力したり、忍耐することができるようになりました。危機感をきちんと感じられるようになったことと、自分で物事を決めるようになってから、私の人生は変わっていったように思います。その後も紆余曲折がありましたが、大学に復学し、社会人生活を経て、臨床心理士の資格を取得しました。復学してから現場に出るまで10年ほどを費やしてしまいましたが、今では良き思い出です。

2011年から国立精神・神経医療研究センター(認知行動療法センター)に勤務し、精神科、神経内科での臨床、研究活動をさせていただきました。薬剤抵抗性(薬が効きにくい)の精神疾患、身体疾患の症例を多く経験しました。多くの出会いに恵まれ、有能な医師、看護師と日々を過ごす日々は、大変充実したものでした。臨床心理士として活動を始めて5年ほどしたときに、臨床と研究の両立に能力的、時間的に限界を感じました。最終的には、より自分のカウンセリング能力を高め、心理療法に専念したいという思いが勝り、2020年にTCBTカウンセリングオフィスに活動拠点を移行いたしました。独立することへの不安も大きくありましたが、多くの方々に支えていただき、今日に至っています。

昨今は、生きにくい、自分がわからない、過度に人に合わせてしまう、突然不安や虚無感に苛まれるなどの問題を抱える方が増えています。愛着(親子関係の中で形成された対人関係のパターン)と心理発達(心の発達に必要な課題)を考慮した見立てと介入が重要だと感じます。経験される症状は精神疾患であっても、愛着や心理発達の課題が症状の表出に関連するケースは少なくありません。それぞれの能力やペースに配慮した支援を行なっていますので、気軽にご相談くださいますようお願いいたします。

講演実績(一部抜粋)

  1. 引きこもりから回復するための支援方法. 練馬若者サポートステーション. 2023.
  2. 対応困難者の心理と相談対応. 佐倉消費生活相談センター. 2023.
  3. 対応困難者の心理と相談対応-相談員のメンタルヘルスも含めて-. 消費生活相談員研修. 2023.
  4. 強迫症の基礎知識. さいたま市こころの支援センター. 2022.
  5. 難病患者の心を支えるために. 令和4年度埼玉県難病医療連絡協議会事業 第18回講演会. 2022.
  6. 強迫症 有効な支援アプローチと取り組み. 所沢市保健センター. 2022
  7. 日常臨床で生かす認知行動療法. 女性心身医学会. Web開催, 2021. 
  8. 認知行動療法の概要と身体疾患への応用. 東邦大学. Web開催, 2021.
  9. 応用対応困難な相談者への対処法. 兵庫県立消費生活総合センター. 兵庫, 2020. 
  10. 突然怒る、突然怒鳴る顧客の理解と対応. 公益社団法人消費者関連専門家会議. 愛知, 2019. 
  11. 対応が難しい消費者の心理とは. 国民生活相談センター. 神奈川, 2019.
  12. 多重債務問題を抱えた消費者の心の問題への対応. ~多重債務問題を抱えた消費者とのコミュニケーションについて考える~. 国民生活相談センター. 神奈川, 2019.
  13. メンタルヘルスと認知行動療法 ~こころに寄り添う対話術~. 稲沢市勤労福祉会館. 愛知県, 2018.
  14. 対応困難者に対するポイント-消費者心理を理解する. 国民生活相談センター. 神奈川, 2018.
  15. 消費者行政職員研修 職員講座. 国民生活相談センター. 徳島, 2018.
  16. メンタルヘルスケアと認知行動療法~ストレスと上手に付き合おう~(自殺対策講演会). 稲沢市勤労福祉会館. 愛知県, 2017.
  17. 自分も人も上手にケアしよう. 長浜市役所. 滋賀, 2017.
  18. 引きこもる家族との関わり方. 志木市健康増進センター. 埼玉, 2017.
  19. 行動医学. 心身健康倶楽部(パーソナルトレーニングジム). 東京, 2017.
  20. 相談員のメンタルヘルス. 栃木県消費生活相談員研修. 栃木, 2017.
  21. 多重債務問題に伴うメンタルヘルスの問題. 国民生活相談センター. 神奈川, 2017.
  22. 強迫性障害を弱める家族の対応ポイント.大阪市立中央会館. 大阪, 2016.
  23. 子供の悲嘆について〜大切な人を失った子供への対応と働きかけについて〜. 埼玉県立精神保健福祉センター. 埼玉県, 2016.
  24. 対抗困難な事例への対応. 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター. 東京, 2016.
  25. 大声を出す、怒鳴るなどする相談者への対処法. 消費相談員研修. 国民生活相談センター. 東京, 2015.
  26. こころを理解して悩み上手になろう. 大河原町町役場. 宮城県, 2015.
  27. 相談員のメンタルヘルス. 消費相談員研修専門講座研修. 国民生活相談センター. 千葉, 2014.
  28. 相談者心理の理解と相談員のメンタルヘルス. 消費相談員研修. 国民生活相談センター. 大阪, 2014.
  29. 複雑性悲嘆の理解とその対応. 大阪府こころの健康総合センター. 大阪, 2015.
  30. 我慢しない!人間関係 ~コミュニケーションのコツ~. 文京区区役所. 東京, 2015.
  31. 国立精神・神経医療研究センターのCBT症例. 平成25年度CBT-H講演. 北海道, 2013
  32. こころを理解して元気を保つ. 甲州市役所 メンタルヘルス研修. 山梨, 2014.

論文(英語)

  1. Kobayashi K, Sakamoto T, Kazushi M, Shinmei I, Mukai Y, Takahashi Y, Horikoshi M. A pilot study on efficacy and tolerability of cognitive behavioral therapy (CBT-FD) for Japanese patients with focal dystonia. Neurol Clin Neurosci. 2019;00:1–12.
  2. Kokubo N, Yokoi Y, Saitoh Y, Murata M, Maruo K, Takebayashi Y, Shinmei I, Yoshimoto S, Horikoshi M. A new device-aided cognitive function test, User eXperience-Trail Making Test (UX-TMT), sensitively detects neuropsychological performance in patients with dementia and Parkinson’s disease. BMC Psychiatry. 2018;18(1):220.
  3. Shinmei, I, Kanie, A, Kobayashi, Y, Nakayama, N, Takagishi, Y, Iijima, S, Takebayashi, Y, Horikoshi, M. Pilot study of exposure and response prevention for Japanese patients with obsessive-compulsive disorder. Journal of Obsessive-Compulsive and Related Disorders. 2017; 19: 26
  4. Kobayashi, Y, Matsunaga, H, Nakao, T, Kudo, Y, Sakakibara, E, Kanie, A, Nakayama, N, Shinmei, I, Horikoshi, M. The Japanese version of the Family Accommodation Scale for Obsessive-Compulsive Disorder: Psychometric properties and factor analysis. Journal of Obsessive-Compulsive and Related Disorders. 2017; 27: 33
  5. Watanabe, N, Furukawa, T. A, Horikoshi, M, Katsuki, F, Narisawa, T, Kumachi, M, Oe, Y, Shinmei, I, Noguchi, H, Hamazaki, K, Matsuoka, Y. A mindfulness-based stress management program and treatment with omega-3 fatty acids to maintain a healthy mental state in hospital nurses (Happy Nurse Project): study protocol for a randomized controlled trial. Trials. 2015;16:36.
  6. Somemura H, Sasaki N, Horikoshi M, Shinmei I, Nakamura S, Yamamoto M, Kimura R, Isojima M, Takano T, Tanaka K:Effects of Brief Communication Skills Training Workshop on Improving Worker’s Communication Behavior: A Randomized Controlled Traial, Jornal of Community Medicine & Health Education, 2015.5:6
  7. Shinmei, I, Kobayashi, K, Oe, Y, Takagishi, Y, Kanie, A, Ito, M, Takebayashi, Y, Murata, M, Horikoshi, M, Dobkin, R. D. Cognitive behavioral therapy for depression in Japanese Parkinson’s disease patients: a pilot study. Neuropsychiatric disease and treatment. 2016;12:1319-1331.
  8. Sasaki, N, Somemura, H, Nakamura, S, Yamamoto, M, Isojima, M, Shinmei, I, Horikoshi, M, Tanaka, K. Effects of Brief Communication Skills Training for Workers Based on the Principles of Cognitive Behavioral Therapy: A Randomized Controlled Trial. Journal of occupational and environmental medicine. 2017;59(1):61-66.

論文(日本語)

  1. パーキンソン病の認知行動療法. 堀越勝, 新明一星. Progress in medicine 第2号. Vol.34 No.2, 2014.
  2. 認知行動療法が現代医療で果たす役割. 大野裕, 堀越勝, 新明一星, 藤澤大介. 臨床心理学 第13巻第2号, 2013.
  3. うつ病パーフェクトガイド. 掘越勝, 新明一星. 調剤と情報. Vol.19, No.10, 2013.

書籍

  1. 集団認知行動療法の進め方,大野裕・堀越勝監修,田島美幸編,倍風館,2020.
  2. 神経難病リハビリテーション100の叡智 (NanーReha). 寄本 恵輔. gene-books, 2018.
  3. やさしいパーキンソン病の自己管理. 村田美穂編著, 新明一星, 堀越勝. 医療ジャーナル社, 2017.
  4. 家族と取り組む強迫性障害克服ブック. 蟹江絢子, 小林由季, 工藤由香, 新明一星. 金子書房, 2017.
  5. 看護師・コメディカルのための医療心理学入門. 野口普子編著, 新明一星. 金剛出版, 2016.
  6. PTGの可能性と課題. 宅香菜子編著, 伊藤正哉, 中島聡美, 新明一星. 金子出版, 2016.
  7. 曖昧な喪失とトラウマからの回復 行方不明者家族へのケア. Loss, Trauma, and Resilience Pauline Boss. 中島聡美監訳. 誠信書房, 2015.
  8. 支持的精神療法. Introduction to supportive therapy, Arnold Winston. 医学書院, 大野裕監訳, 2015.
  9. 慢性疾患の認知行動療法 アドヒアランスとうつへのアプローチ セラピストガイド. Jeffery S. Gonzalez, Nafisseh Soroudi著, 堀越勝, 安藤哲也監訳. 共訳: 新明一星. 診断と治療社, 2015.
  10. 対人援助のプロセスとスキル: 関係性を通した心の支援 Lawrence M. Brammer, Ginger MacDonald著. 堀越 勝・大江悠樹・新明一星・藤原健志 金子書房, 2011.