はじめに
こんにちは、TCBTカウンセリングオフィスの新明一星です。今回は 強迫症と発達障害の関連 についてお話しします。この二つが合併すると治療が難しくなる理由や、その対策について解説します。
自閉症スペクトラム症(ASD)とは?
自閉症スペクトラム症(ASD)は、発達障害の一つで、以下の特徴があります:
- コミュニケーションが苦手
他人の気持ちを推測することが難しいため、曖昧な表現や非言語的なサインに対応しづらい。 - 反復的な行動と思考
行動や思考がループしやすく、頭の中で同じことを繰り返し考える傾向が強い。 - 感覚の鋭敏さ
不安を強く感じやすく、「しっくりこない」という感覚に囚われやすい。
強迫症との関連
約10~30%の強迫症にASDが併発していると言われています。この組み合わせには以下の課題があります:
- 不安の増幅
ASD特有の感覚過敏やルーチンへの執着が強迫症の不安を増幅させる。 - 変化への抵抗
強迫行為を減らそうとすると不安が増し、治療が進みにくい。 - 孤立による悪化
コミュニケーションの困難さが社会的孤立を招き、思考のループを強めて症状が悪化。
治療と対策
- 思考ループへの気づき
どんな状況で思考がループしやすいか観察しましょう。ループが薄まる条件を見つけることが大切です。 - 規則正しい生活
- バランスの良い食事
- 十分な睡眠
- 適度な運動
これらを習慣化すると、強迫症の悪化を防ぎやすくなります。
- 話せる場所を持つ
孤立は症状を悪化させる大きな要因です。支援者や信頼できる相手と話す機会を確保しましょう。 - 自己完結からの脱却
困った時は助けを求める習慣を身につけることで、孤立を防ぎやすくなります。
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