不安の本質

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不安の役割とは、

① 不確定要素に対して緊張感をもたす

② その場から逃げるか、問題を排除する

③ 結果的に、生き延びることを可能にする

という防衛本能的な役割がある。

不安は、人間の欲求と行動に強く影響を与える。例えば、

① 人から拒絶されて、不利にならないようにする

② 健康状態を気にかけ、病気による苦しみを遠ざける

③ 職場や学校が自分に合うかを悩む

④ 将来のために貯金する

などは、常識的ではあるものの、不安により行動が促進される。

この不安が、本来必要のないことに表出すると厄介である。本来的には生命を失うことはないのに、死に直面しているかのような反応が起こることがある。ストレス環境下、不安障害、パーソナリティ障害においては特にそうである。

不安になると、命を守るために、問題に集中し、思考を極端にする。このような時には、

① 思考が極端になっているとは気づきにくい

② 最悪な出来事や結果を想像する

③ ②が現実かのように感じ、心の世界に引き込まれて、現実が見えにくくなる。

このような状態を、心の中でのことが現実として知覚されることを、心的等価という。今、心的等価していると少しだけでも、客観的に自分を見れるようになると、不安をコントロールするのが上手になっていく。